2017年07月26日

ワンダフル世界

 「津久井やまゆり園」の殺傷事件から1年が経ちました。
1年前のあの日、朝からサイレンが鳴り響き、
何が何だかわからない不可思議な情報と
口元に笑みを浮かべる容疑者の映像に
言葉が見つかりませんでした。
あの日、
何事もなかったように始まったゆめ工房での一日。
あえて何かを語るのではなく、
いつもと変わらない一日を作ることが、
その日の私たちの精一杯だったのかもしれません。

あれから1年。

今日は午前中の作業を早めに終えて、
みんなに集まってもらいました。
はじめに亡くなられた19人の方々のご冥福を祈るため、
全員で黙とうをささげました。

そして、何を話そうかと昨日からずっと考えていたのですが、
言葉を重ねるよりも、一つのミュージックビデオを
流すことに決めました。

「ワンダフル世界」
サルサガムテープさんのオリジナルソングです。

あの事件の「アンサーソング」として作られた曲です。

この曲のことは相原のお好み焼き屋さん「くらげ大陸」の
お兄ちゃんが教えてくれました。
お兄ちゃんはこのビデオの制作を手伝ったそうで、
店に食べに来ていた私に、
「昨日やっと仕上がった」と言ってこのできたてのビデオを
店で流してくれました。
RCサクセションを彷彿させるシンプルで力強い歌詞と
メロディが心に沁みました。
そして何よりも全国から寄せられたという、
仲間たちの写真が圧巻でした。
曲に合わせて仲間たちの顔が次々と切り替わっていくのです。
どの写真も「とっておきの1枚」であることがわかります。
「生産性のあるなし」が「幸せ」や「生きる価値」の
物差しになりえないことが写真を見ればよくわかります。
生きる価値の多様性が、これらの写真から伝わってきます。

日々の暮らしの一瞬を切り取ったこれらの写真は
一体誰が撮ったのでしょうか?

自然な笑顔や真剣なまなざしの瞬間を見逃さない、
彼らに寄り添う人間の存在を感じました。

これらの写真を眺めながら気がついたことがあります。

この1年、あちこちで「障害者」という言葉を聞きました。
そのたびに感じた「違和感」の正体が分かりました。

それは、
「障害者」という人はいない、ということです。
みんな、それぞれの名前がある、ということです。

「障害者」というくくり方には、他者を寄せつけない閉鎖性があります。
また、
「障害者」という言葉には一人一人をひとまとめにしてしまう、
匿名性があります。

けれど写真の彼らを見ればきっと分かるでしょう。

命を奪われた19人の人々には固有の名前があり、固有の生活歴があり、
固有の人生がありました。そして、彼らに寄り添う人々がいました。
閉鎖的なのは彼らではありません。
彼らを「障害者」とひとくくりにし、隅に追いやろうとする人々の側に
孤独な閉鎖性を感じます。

名前のある、一人一人の人生に思いを馳せることが、
私たちにできる
はじまりの一歩なのではないでしょうか。










posted by machidayumekoubou at 23:35| * Episord | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年07月24日

レクリエーションを通して私たちが考え・気づくこと

 現在ゆめ工房では、月曜日にピアノの演奏を
ボランティアの方にきていただいています。
また、1年に2回、全体レクとして利用者と職員で
一日かけて施設外に出ます。
レクリエーションは生活のメリハリの他に、
施設では見れない表情や仕草を発見する、
大切な時間だと私は考えます。
また、外に出ることでひとりひとりの身だしなみについても、
目をそむけず、向き合う機会でもあります。
レクリエーションはただ楽しいことをしているだけでなく、
意味のある時間として必要なことであると思います。
また、レクリエーション=余暇活動時間を充実させることによって、
興味関心への視野の拡がりを活動の中で支援することが
できるのではないかと考えます。
私たちは、単に外出する支援環境を提供するのではなく、
その内容をより充実させることが今後の課題です。
posted by machidayumekoubou at 16:49| * Episord | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

昼食

 ゆめ工房の昼食は利用者さんと職員が一緒のテーブルで
食事をしています。
普段、家からお弁当を持ってくる職員がコンビニのお弁当を持ってくると、
「今日はコンビニ弁当なんだー」
とニコニコしながら聞いてきます。
ここまでは良いのですが、
「なんでコンビニなのー?」
「朝起きられなかったの?」
「炊飯器が壊れたの?」と毎回コンビニ弁当にした理由まで聞かれます。
答えられる理由のときはいいのですが・・・。
これからもコンビニ弁当のときは理由を考えて出勤します!!
                            職員Y

            
posted by machidayumekoubou at 16:41| * Episord | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年07月12日

知って欲しいこと

 ある利用者さんに何気なく「ゆめ工房とか福祉って、〇〇さんにとって
何だと思う?」「分からない。」さらに「なくなってしまったら?」
苦笑いを見せながら「困るかな・・・。」
このやりとりをどう感じますか?
この方はテレビニュースを見聞きし、政治の話をすることもあります。
しかし、物事の概念というものをほとんど持ち合わせてはいません。
買い物に行き、安価なものばかりを購入します。
それは、値段としてつけられた価値が分からないのです。
安かろう悪かろうなど分かりえません。
福祉サービスの話に置き換えると、自身から求める、
自分が選ぶ、自分で評価するという一連の作業が難しいのです。
生活上、非常に障害が多いですよね。
 ですが、これだけは明確です。
こちらが気づいてあげられることが増えるのに比例し、
彼らは生き易くなります。これを「福祉」と云うのでしょうか。
私たち支援員の仕事は、学歴云々ではなく、「気づき」を大切にしています。
 
                            職員K


posted by machidayumekoubou at 14:50| * Episord | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

印象

 ゆめ工房は通所の施設です。
利用者は送迎車の利用や、公共交通機関を利用して出勤します。
どんな場面であっても「身だしなみ」は常に確認やご家庭と連携して
改善に進めるよう努めています。
利用者の中には季節によっての気温の変化を感じることが難しい方にも、
ご本人が納得してもらえるよう説明を行い、服装を気候に合わせます。
身だしなみは服装だけではありません。対面時に与える影響は大きく、
「初対面の印象は見た目3秒である」と聞きます。
日々の処理や清潔感は常に考え、ご本人が気づくのが難しいところは
ご家族・職員にて支援を行わなければいけないと私は考えます。
利用者ご本人が、笑顔でよりよい日常生活を育むために欠かせないことです。
                            職員MY
posted by machidayumekoubou at 14:40| * Episord | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

1日レク

 ゆめ工房で年に2回のイベント「1日レク」に行ってきました。
今回のレクはボーリングとカラオケをみんな楽しみにしていました。
レク当日、ボーリングではボールを後ろに投げてしまったり、
やさしく投げすぎてレーンの途中でボールが止まっていたりと
面白いハプニングも沢山あり盛り上がりました。
今回は景品もでることをゲーム開始前にお伝えしていたので、
本気で景品を狙っている方もいましたが、今回は意外なメンバーが
力を発揮し、景品をもらって喜んでいました。
カラオケでもみんなが歌いたい曲を入れ、踊りながら歌う人、
座ってしっとりと歌う人、皆が普段の仕事とは違う表情が見られ、
一人ひとりが楽しめたレクになったと思います。  職員Y
posted by machidayumekoubou at 14:29| * Episord | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

ボランティアさんの笑顔

 社会人になる前は、ボランティアをする側の人間でした。
その際は、職員さんの迷惑にならないように、利用者さんが不快な思いをしないように・・・と
必然的に距離を置いて接していました。いざ、現場の職員になるとボランティアさんの存在は
とても大切な存在になっていました。自分が感じていたこととは真逆だったのですね。
いまやボランティアさんの笑顔を見るとホッとします。
それは利用者さん達もそう思っているのだと思います。
ボラ「将棋やってみるか!」
利用者「いいの?」
スマホの画面を覗き込む2人。
少年のような、そんな暖かな雰囲気でした。
 ゆめ工房には、作業ボランティアさんや、レクのボランティアさん、
庭仕事を手伝ってくださるボランティアさんがいます。
利用者のみなさんにとって、癒しをもらえたり、
一緒にいるだけで穏やかな気持ちになれたり、温かい存在であると思います。
その雰囲気を見て、私もボランティアで関わりたいな・・・と思っているのは、
ここだけの話にしておいてください。
                               職員J
posted by machidayumekoubou at 14:22| * Episord | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年07月05日

相原という処にて

 ゆめ工房では、多くのボランティアさんが利用者さんと
関わりをもってくれています。
世の中には有償ボランティア、無償ボランティアという形がある中、
後者で引き受けてもらっています。
なかには庭で野菜を育ててくれる地域の方がおり、
事業所を閉所している土日に作業をしてくれます。
休み明け、「庭がキレイになっています。」と変化に敏感な利用者さんの一声。
丁寧な仕事の上に、いつも陰で支援してもらっていることに感謝です。
一度も顔を合わせたことのない利用者さんですら、
「〇〇さん、また来てくれたんだって。」と、話題に上がります。
ボランティアさんと庭を大事に思う方が多いようです。(笑)
 さておき、誰かが気にしてくれている。相原という地域性なのでしょうね。
正直なところ、ゆめ工房は「何かをしてもらう」ことが多いです。
こちらも周囲を“気にかける”ことを忘れないでいたいものです。
きっと何かしらの力になれるはずです。
                         職員K

posted by machidayumekoubou at 17:25| * Episord | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

日々の意識づくり

 専門学校の時は2年間の中で4回の実習を行いました。
学生にとって実習は現場を知る貴重な体験のひとつです。
職員の方々が行うおひとりおひとりに対する接し方、
アプローチの方法、個人シートの充実さなど、
学ぶこと、疑問に思うこと、吸収することがたくさんある実習でした。
外部の学生やボランティアの方々を受け入れることは、
施設の中では気づけない部分や違う方面からの目線が入り、
より施設として向上できるのではないかと考えます。
向上のためには、指摘や疑問点に答えられる意識作りが
日々大切であると思います。
                        職員MY
posted by machidayumekoubou at 17:01| * Episord | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

あれから一年・・・

 そろそろ「津久井やまゆり園」の事件から1年経とうとしています。
この事件はとても衝撃的でしたし、悲しみと障がい者もターゲットに
なってしまうという事を思い知らされた事件でした。
加害者が思い描いていたこと、障がい者に対する差別、
この世の中への理想・・・どれも理解しがたい考えです。
思うことはたくさんありますが、一番はまだ見えない差別が
身近に残っていることに悲しみを覚えました。
犠牲になった利用者さんの実名は未だ2名しか公表されていません。
なぜ、隠してしまうのか・・・。
施設の中に入っていても、一人の人間として「生」を全うしたのです。
きっと最後は、恐怖と経験したことのない痛みに一人闘っていたのかもしれません。
そんな勇敢な彼らの人生を隠してしまってよいのでしょうか?
   「障がいがあるから、恥ずかしい。世間から隠したい。」
 まだまだ日本にはこのような考えが根付いています。
障がいがあるからなんでしょうか?彼らが悪いことをしたのでしょうか?
確かに、なかなか理解できなかったり、コミュニケーションが取れなかったりしますが、
それが彼らなのです。
関わってみて、教科書や社会では学ぶことのできない、人としての本質の部分になる
のでしょうか、人としての気づきや成長を促されている気がします。
「仕事として関わっているから」と言われてしまいそうですが、
きっと彼らには人を成長させる力があるのだと思います。
ですから、恥ずかしいなどと思わないでほしい、それが私の願いです。
                                   職員J
posted by machidayumekoubou at 16:56| * Episord | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする